駅のホームから

線路の向こう側のコンクリートでなにやら動くもの。それはカナヘビ2匹だった。
だが様子がおかしい。
カナヘビA:「へっへっへ!逃がさないぜ!」
カナヘビB:「キャー!何こいつ!!」
A:「なぁ俺に付き合えよかわいこちゃん?」
B:「あんたみたいなやつと付き合うなんて嫌よ!ってちょっと触んないでよ!!」
逃げ惑うBを必死に追いかけ、捕まえようとするA。
「手のかかるやつだな!だが俺はあきらめないぜ!そりゃ!」
「キャー!イヤーーーーー!!!」
飛び掛って捕まえようとするが、Bはなんとかすり抜けて逃げる。しかしそれでも執念深く追いかけてくるA。
「もういい加減しつこいと嫌われるわよ!!わかってんの!?」
「さぁわかんねーな!なぁ、頼むから俺の仔を産んでくれよ!」
「固くお断りしますっ!!!ってイヤー!触らないで変態!!!」
必死になって逃げ続けるB。しかしさすがに体力が切れてきたのか、動きも少し鈍くなってきたようだ。Bは最後の手段をとった。草むらの中に入っていったのだ。
「チッそこに入りやがったか……。だが俺はあきらめないぜ!!!」
Aもまた、草むらの中へと飛び込んでいった。


その後、2匹を見たものはいない……と思う。