またもSoundFont聞き比べ
今回はショパンのValse Op.34-3で聞き比べをしてみる。調律はキルンベルガー第1だが、純正音程うんぬんよりも速いフレーズでの挙動などでそれぞれの音源の問題点、弱点が露呈してきたのでそっちをメインに紹介。前回と合わせて聞き比べるとさらにいいかも。
なお、音が途切れるノイズは何度再生しても同じところに入るものなので、あしからずご了承ください。
YAMAHA MU500
ハード音源なだけあってやっぱりこんな速いフレーズでもそつなくこなしてくれるのは強い。
GPO Concert Steinway Piano
元となっているGMフォントはこちら
データ自体がさほど重くないのか、速いフレーズでも問題なく鳴らせる。コーダのところを聞くたび、音にデチューンが強くかかっているのが惜しく感じられる。
36秒でちょっとノイズが出ているが、それ以外は良好。コーダが思いのほかまとまっている。
これも36秒でノイズが出ているが、同じ高さの音を連続で鳴らすと不自然に音が切れる。どんな感じなのかはコーダのペダル踏みっぱなしの部分を聞いてみよう。同時発音数が足りてない?
36秒のノイズは注意しないとわからないレベル。それよりもこの音源の弱点は速いトリルであることが判明。1:03辺りのトリルがどう聞いても指が追いついてないような鳴り方になっている。
そう速いトリルなんて使わないと思うので、普通の曲を鳴らすなら気にならない程度。
Equinox Grand Pianos(ポップアップ広告注意)
Steinway D
速いフレーズはやめておいたほうがいい音色。36秒のノイズのほか、中盤、コーダの前打音を伴ったアルペジオでプツプツと音が切れかかる。
YAMAHA C7
36秒にノイズが出るのはSteinwayと同じだが、それ以外は問題なし。コーダの純正音程の響きが際立つのはチェンバロっぽい音だからか?
やっぱりSoundFontの中で一番安定してるのはこれかな。MU500に並んで不安要素がまったくない。コーダもきれい。
Piano Old Lady 2.0
36秒のノイズはある。1:48のD♭-A♭の変なうなりや1:50の甲高いノイズという最大の欠点が見事に含まれている。
ほぼ問題なし。ただメインテーマの速いプラルトリラーで追いついてない部分があるので過信は禁物。コーダもちょっと怪しい部分があるが、許容範囲。
CelvianoGrand2(ピッチ修正済)
特に問題なく鳴ってくれた。デフォルトの低いピッチさえ直せばこういう速い曲も鳴らせるのは強み。コーダもきれい。
これは速いフレーズだと音が切れやすい。36秒辺りのノイズは多くのSoundFontで発生するが、これが最も顕著に現れる(しかも謎のリバーブつき)。
そして最後の最後で謎のAの音が鳴る。トロイメライの最後のFの和音でも同様の現象があったので、Fの長い和音で終わる曲に注意すべし。
36秒でノイズが乗ってるが、それ以外は問題なし。コーダもきまっている。やっぱりこういうタイプの曲には合う音なのかも。
acoustic_grand_piano_ydp_20080910
ノイズとかはないんだけど、やっぱり音があちこちから聞こえてきて落ち着かない。猫らしいといえばらしいけど。コーダはそこそこいい。
一部プラルトリラーが追いついてなかったり36秒のノイズが乗ったりしているが、コーダはいい感じ。